中国の抱える社会問題
僕が1人で晩ご飯を食べるときはだいたいここだ。
広州东駅のすぐ近くにある東北料理"大福園"。
決まって頼むのは、木须肉(mu xu rou)と白ご飯。木须肉っていうのは、キクラゲと豚肉を卵とか諸々の野菜と塩胡椒で炒めた単純な料理。これで、だいたい700円弱くらい。
僕が、この店に通うのは、この店の味と金額がまずまずであるということ以外にもう一つある。
とにかく近いのだ。
徒歩30秒。
決して、動きたくないというような怠慢な気持ちからではない。
先日、友人と週末に珠江新城駅から一駅の猎德(liede)という駅にある、"KING大志"という焼き肉屋で晩ご飯を食べた。
なかなかおいしくて、1人だいたい200元くらいでだいぶ満足することができた。となりに"ふたご"という焼き肉屋もあり、そちらもなかなかだと言う。
その後、凱旋新世界という高級住宅地の中にあるレストランやら本屋やらある場所に行ってきた。
ここもなかなかいい場所だった。
問題は、ここからだった。。。。
夜も11時過ぎ、帰宅しようとタクシーを探すが見つからない。
決して田舎を歩いているわけではない。
むしろ日本でいうと新宿や心斎橋のような場所を歩いているのである。結局タクシーを捕まえられたのは、1時間後だった。
この原因は、"滴滴出行"というAPPにある。以前このブログでも紹介したが、このAPPはすごい。
こんな感じで、タクシーを呼び、常にタクシーの位置を把握できる上、走行経路もGPSで常に確認できるから、遠回りされたり、ぼったくられたりすることがない。
さらに、安い。このAPPのドライバーは正規のタクシー会社に所属しているわけではない。ほぼ白タクと言っていい。個人でこの滴滴出行に登録しているのだ。その為、タクシー会社の利益分が浮くから、タクシー料金が安い。
別に特段金持ちでもない中国人がこのAPPを使って、毎朝タクシー通勤してる人もいる。
しかし、問題はここからだ。
正規のタクシー会社のドライバーまでもが勤務時間に兼業でこのAPPを使って、客を乗せるのだ。たしかに、このAPPの出現によって、正規のタクシーは職を白タクに奪われている。
そうするとどうなるか、 街に赤色で空車と書かれた正規のタクシーが走らなくなるのだ。
中国人は特段困らないが、このAPPを使えない外国人 (このAPPもオンライン決済、つまり中国の銀行口座のない人)は、タクシーを捕まえられないのだ。
僕はいまだに怒っている。。。
ただ、学ばなければならないのかもしれない。中国はIT分野やとりわけオンライン決済については、日本よりだいぶ先進国である。
アフリカ人が東京に来る前に、ICOCAやSuicaについて勉強するように、外国人も中国に来る前にいろいろ学ぶべきかもしれない。
タクシーは手でとめるものではない。携帯で呼ぶのだと。
tks.